ハロウィンは誤解に満ちた祝祭?

ハロウィンはクリスマスや復活祭とは違い根本的に二つに割れて続いてきたそうです。
それは、10月31日の夜に異教徒の或は世俗的祝祭を捧げるのか、または11月1日に厳粛的な宗教的典礼を行うかのどちらかである。
ハロウィンは幾度かその姿を変えてきたのです。異教徒の新年の祝祭として、キリスト教徒の死者の祝日として始まったものが時代と共に姿を変えて、収穫祭として近年ロマンチックでミステリアスな夜として、子供の仮装でおねだりのお祭りとして、仮装パーティーとして姿を変えてきました。

 

その他に悪魔にとりつかれた日というレッテルを貼られて、キリスト教から悪魔の誕生日と蔑まれて、一般市民からも安全に係わるものと危惧もされてきました。ハロウィンは常に不気味な連想をさせるためにそうように見られて、また関心を寄せてきました。

 

アメリカでは2番目に人気の高い祝祭ですが歴史はそれほど知られていません。
それは、ハロウィンは誤解に満ちた祝祭である事は確かです。しかも驚くべきことは「ハロウィン」についてほどんどの人が名前の由来からして知りません。
「ハロウィーン」という単語からして、風変りで異教由来のように響くが、皮肉にも、これは「万聖節の前夜(オールハロウズ・イヴ)」に由来しています。紀元後1500年以前の時代には「hallow(ハロウ)」という名詞は一般に「聖なる名士」もっと言えば「聖人」を示したそうです。11月1日におこなわれるカトリックの祝祭の本来の名前は「万聖節(オールセインツ・デー)」だが「hallow(ハロウ)」が名詞としての意味を失って久しかったこともあって、その前日はハロウィーンとして知られる様になったそうです。

 

ハロウィーンに関して揺るがしがたい四つの現実があります。
・異教的歴史とキリスト教的歴史の両方を持っている事。
・カレンダーの中での位置、つまり秋の終わりで冬の始まりという位置にある事。収穫祭としての役割を担い続けたことを物語る。
・ハロウィーンはハロウィーン以外の世界中の死者との祭りの関わりがあり、それゆえ陰鬱な、あるいはぞっとさせる要素を保ち続けたこと。
・異教徒の新年祝典と喜びが結び付いていることで騒々しい一面を持ち合わせ、いつもパーティやら迷惑行為やらを伴って祝われたこと。
この四つです。

 

 

 

参考文献「ハロウィーンの文化誌」リサ・モートン著

 

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